腕試しにAdobe Stockのコントリビューター(素材の投稿者)として、撮影した写真を投稿してみました。ちなみに私は、一眼レフの扱いはすごく知ってるというほどでもなく、普段使いはもっぱらiPhoneカメラ
デザイナーとして、Photoshopを使ったキャッチアップやキービジュアル制作なんかで、Vogueのフォトグラファーとまではいかずとも、画像の扱いにはまあ、自信がありました
撮影の仕方に関しては、祖父が風景を描く画家だったので、「構図を考えて絵を描く」ことは普段から意識して撮ります
あと、色を注意深く見ることに関して、印刷オペレーターのときに色校などでずいぶん鍛えられ、今ではサーバーにアップしたサイト見て、RGBの数値がどれかが1違うだけで気づけるレベル
こう考えると、印刷オペレーターやってた頃に、営業のミスで、バス(専門の職人でないとできない)の施工前日に、一度家に帰ったところを呼び戻されて、そのあと本当に朝まで完徹で、バス2台ぶんの出力をしたのは、いま思えばいい思い出、、(な訳がないじゃないですか、、、)
が、そんな私でもAdobe Stock、結構厳しかった
目次
Adobe的クオリティーを考えて作ろう
人の顔が入ってるものは肖像権的にOKの書類(モデルリリース)を一緒に提出しないとアウト
Photoshopで多少ぼかしたのですが、ぼかしてもダメでした(ここでも掲載は控えます)
まあ、著作権、肖像権、知的財産権に厳しいと聞いていたので、自分でも通らないだろうなとは思いました
ちなみにモデルリリースの詳しい説明はこれ
撮影意図がわかる写真であること、かつ素材として使い勝手がいいこと
私はこの指摘は受けなかったんですが、客観的に見て、何がいいと思って撮影されたかよく分からない、漠然とした画像はアウトっぽい
Adobe Stock素材のお客様の多くはデザイナーとか、アートやWebのディレクターなので、ロゴを入れる余地があるとか、変に加工してないほうが、使いやすい。まあ当然ですね
建造物の場合も知的財産権があるが、特定されづらいものはOKなときもある
京都の桂離宮を撮ったものを何枚か提出して、通ったのはこの2つでした


ちなみに知的財産権の侵害で、これはアウトでした ↓

正直、何がダメなのか、分かるような分からないような理由でした。他にも桂離宮を投稿されてる方がおられたので、いいと思ったんですが、じゃあ、上の2つはなぜ通ったんだ?
この画像に関して、Adobe Stockからもらった指摘では、下記のようなものです
保護されるエレメントには、画像に含まれる特定の物体の他に、画像の説明、タイトルまたはキーワードに含まれる用語 (名前や登録商標など) が考えられます。知的財産法での保護の対象となるものの例を次に示します。
商品と物
形や色などの見た目が独特であるために特定できる商品 (おもちゃ、ファッションアイテム、電子機器、デザイナー家具など) をコンテンツの被写体やメインテーマにしないでください。
商標、トレードドレス、および知的財産
企業のロゴ、登録商標、社名、ブランド名 (Apple、Nike、Gucci、BMW など) が含まれる画像は承認できません。これには、ブランドを特定できるパッケージやデザインも含まれます。
所在地、会場、モニュメント、目印になる建物
動物園、美術館、遊園地などの入場料金がかかる場所では、通常写真撮影に制限があります。特定が可能な場所で撮影する場合は、プロパティリリースが必要です。これには特定可能な設備や動物が含まれます。
一部の目印になる建物やモニュメントは、その所在地、アーティスト、経年、その他の関連する制限によっては承認することができません。写真撮影に関する制限が適用されるかどうかは、事前にご確認ください。
建築物、ビル
画像が独特な構造を持つモダンな建築物にフォーカスしている場合は、リリースが必要です。ただし、状況によっては、都市の景観、輪郭または近影は許可される場合があります。
著作権があるもの
アートワーク、彫刻、ストリートアート、描画、イラスト、チラシ、フォントおよびグラフィックエレメントを表現した画像、またはこれらに由来する画像は、コントリビューター自身が作成したものでない限り、承認することはできません。
この写真見て、桂離宮だとすぐ特定できるもんかなー。。?
ロゴが入ってても、Photoshopで消せばOKそうです。でも、AppleのMacBookProは、ロゴ以外に独特のデザインで分かられそうですが、どうなんでしょうね?あと、コントリビューターが作ったロゴはOKとありますが、その場合、著作権ってAdobeに譲渡なんでしょう?まあ、Adobeならちゃんとしてると思いますが、投稿するときは確認しましょう
ピクセル数が小さすぎるとアウト
私が提出した画像サイズ、iPhone撮影の小さいほうが2449 × 3264 pixel、一眼レフで撮影した大きい画像は2848 × 4288 pixelです。iPhone撮影でも、がっつりトリミングしなければ、だいじょうぶみたいです
ちなみに私の一眼レフ、その筋の方には失笑されると思うくらい古いです(名称は控えます)
でも、だいじょうぶです
けっこうPhotoshop補正した例
さっきの桂離宮ですが、門の箇所が画面で見ると暗くて潰れちゃってます。でも画像の範囲全てを明るくすると、不自然なので門のとこだけ、すごく微妙にですが、修正しました。あと、ボケた感じを、ややシャープにしました。そのお陰かどうか分かりませんが、一発OKでした
このときやったのは、こんな感じです
画面見ながら、暗くなってる必要そうな箇所だけマスク撮って、要らないとこをボケあしの強い消しゴムツール消す
→ 不透明度を(最終的に)64%にする
→ 不要なところをまた、消しゴムツールで、絵を描くような要領で消す
→ 完成
ちなみに、ボケあしが強い消しゴムツールというのは、Photoshopで消しゴムの硬さを0%にした状態で、ある程度ブラシサイズを大きく、流量も10~50%くらいに調整したことをいいます
本当によくある不採用理由、アーキテクトの問題
これがダメでした ↓


以下、Adobe Stockからのメッセージ
過度のアーチファクト/ノイズは、低光量、カメラの設定ミス、強力な圧縮または後処理が原因で発生する可能性があります。
原因がポストプロダクションの効果である場合、通常、画像の購入者は、各自のプロジェクトに適合するように独自の特殊効果を追加したり、フィルタリングやモノクロ画像への変換を行ったりすることを好むため、効果を事前に追加すると、画像の市場が非常に狭まることにご注意ください。
要は、Photoshopでの画像の加工が過度だったことと、暗いとこで写真撮ると、ノイズが出やすくなってダメだった様子(たぶん)
多くの「アーキテクトの問題」解決策は、ノイズを取ること。で、このノイズはAdobe Lightroomなる、Photoshopとはまた別の画像編集アプリを使って、除去できるんですが、Adobe Lightroomのノイズ除去、ちょっとやっただけで、本当にjpeg保存特有の画像の粗さが消えるの、すごい!
まとめ
傾向と対策をまとめると
・昼間の写真のほうが採用されやすい
・気合い入れて撮れるなら、一眼レフとかで、Raw形式で撮影
・購入した人が写真に補正をしたり、ロゴやテキストを入れたりすることを考慮して、あまり露骨に補正をしない。インスタグラム的な補正はやらないほうが無難
・枚数はなるべくたくさん提出。矢を射てば当たる方式で
・Adobe Stockは、建築物などの著作権やモデルリリースには、とても厳しい(シャッターストックとか、写真ACとか、他の素材サイトはゆるいらしい)
11枚送って、採用されたのは5枚でした
このAdobe Stockに投稿するための作業、やってるとついついLightRoomやPhotoshopの操作に興が乗って、地味にはまります。。!
まだ枚数少ないし、収益化はしてないですが、画像のきれいさの他に、被写体の内容が珍しいとかでダウンロード数が増えると聞いたので、また、チャレンジしていこうと思います
お疲れさまでしたー!